2016年11月10日

「ハイドン大学」 聴講 

「ハイドン大学」へ聴講に行きました。 「大学」って? これは、首席指揮者飯森範親さんと日本センチュリー交響楽団そして、たまにソロゲスト奏者参加で、ハイドンのシンフォニーとハイドンに影響を受けた作曲家の作品を織り交ぜて、8年或はそれ以上かけて完走しようという「ハイドンマラソン」シリーズ企画のプレ講義のことなのです。同楽団プログラム解説などでおなじみの音楽評論の小味渕彦之さんが講師。評論というと堅いイメージがありますが、意外な切り口が見え隠れして、連想が興味深いので、生の講演を聞きたいものと思っていました。
 10人少しの参加でしたが、みなさんクラシック音楽を長年聴かれているシニアの方が殆ど。
 いきなり故柴田南雄さんの交響曲「ゆく河の流れは絶えずして」昭和50年 中日新聞社委嘱作品 
  今年生誕100年。ちょうど半世紀前に作られた曲。仏教より来た無常観の最たる「方丈記」の冒頭をタイトルにした曲の2楽章を少し聴いて、ウィーン古典派を連想する箇所が見え隠れハイドンシンフォニーをパロディにしたようで意外でした。
 日本人が西洋クラシック音楽に目覚めて追いかけて来て昭和50年の頃、メタ・ミュージック(音楽史をテーマにした音楽)というジャンルを取り入れて作曲したとのこと。
  朝比奈隆氏のハイドン交響曲全曲演奏を試みた記録と挫折。その要因として当時の状況。
  カザルスホールでの新日本フィルハーモニー演奏。毎回指揮者を招聘。
1988年から始まって1991年までの指揮者記録に朝比奈隆氏も再度登場して、氏のアンコール前の長いスピーチ録音は、聴衆のどっと笑いもうかがえた挫折エピソード。
  最後に、ウィーン楽友協会大ホールにて、バーンスタイン指揮ウィーンフィルの88番「V字」をアンコールに4楽章を〇で「指揮」する映像を紹介。長年如何にウィーンフィルと相性よかったかが実証される演奏シーン。 YOUTUBE  で見られます。巨匠のお茶目ぶりと○○○○だからこそできる魅力、面白さを再発見した楽しい講座でした。 「主題労作」というドイツ語からの訳語も面白い。 古典の魅力=ハイドンの魅力 
 心身をバランスよくハッピーに導く。しかしながら曲が沢山だから、全曲演奏は並ではない企画。聴く方も気を長く持って、一曲一曲愉しむ音楽として聴けることを願っております。
この辺で。
    講師に乾杯! 

IMG_3600.JPG
posted by きりん at 00:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 美の回廊 魂の回廊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月30日

Les Vent Français このプログラム!酒井健治さんの「青いスパイラル」に乾杯。 高度な娯楽であり、管楽器学生の刺激!

 今年は、パスしようかなと思ったけれど聴いてよかった!以下は、勝手な駄文。音楽雑感です。
このコンサートを聴いておられた方、ご感想、間違いなどご指示いただければ幸いです。
 世界トップ奏者達が、木5を続けて聴かせるということが、中々難しいことなのに、このホールで毎年3回目も聴く事ができた。本当にこの五人は仲間なのですね。もちろん歴代フランス木管の伝統もあります。
パユは勿論、フランソワ・ルルーが今回もすごいのですが、
 一曲目のシュポア大五重奏曲 ハ短調 は木5のお手本ですね。フルートやクラリネット、ホルン、オーボエケースの若者が多いのも木5客層の特色。
 シュポアは、難なくこなしたというだけではもちろんないのですが 。2曲目のヒンデミット 「5つの管楽器のための小室内楽音楽」 に、びっくり新鮮さを感じました。 ”新即物主義”を提唱した曲ですが、エリック・ル・サージュのピアノがお見事です。彼は室内楽ピアニストであり、ソリスティックにメロディーばかりではない曲想ですが、超絶的な鍵盤運びでピアノが主人公のようなのです。 ヒンデミットは、後期ロマン派様式に反して、それを壊しながら、ピアノが機械的に超高速的に反復進行する上に、フルート、オーボエ、バソン、ホルン、クラリネットが夫々の音色で、名人芸を競う。また浮かびながら緩やかにワルツのように浮かんだり舞ったりして。
パロディー的に叙情性もあり、気に入りました(笑)
 もうパユ様も、ルルー様、オダン様、今年こそ覚えたいお名前 ラドヴァン・ヴラトコヴィッチ  Radvan Vlatkovic 様、ポール・メイエ様 素晴らしい。 夫々の音色、楽器の特性が遺憾なく発揮される名人芸です。 それが、大半を占めるといってよいと思いますから。 即物的な技術だけの聴き方はしたくないですよ。みなさんその中ですごく歌っていますから。

それが、3曲目。次のベートーヴェン の「ドン・ジョヴァンニ」”お手をどうぞ” による変奏曲で、
オーボエ フランソワ・ルルーがオペラのシーンのように歌いました。
 普通は、オーボエ2本とイングリッシュホルンで演奏されるところを
オーボエ、バソン、クラリネットで演奏。
ルルーが、表現力豊かに品を作って、バソン ジルベール・オダンとの掛け合いがとても楽しいのでした。
フランス独特のファゴットの一種(といっていい?)バソンは、メリハリがあって、とても柔らかく階段を上り下りできるので、こういう場面にいいですね(😃)今回、改めてオダンの力がものすごく左右していることがわかりました。
 サン・サーンスのデンマークとロシアの歌による奇想曲は、サン・サーンスと仲間で歴史的な演奏をしたと、プログラムにあります。フルート、オーボエ、クラリネットとピアノ。デンマークとロシアとイギリスの俗謡を取り入れたのだそう。もう一つ印象には残りませんで、私のキャパの問題でしょう。
今回、最も素晴らしい選曲、企画、演奏だったのは、2015年歴史あるローマ賞を受賞した酒井健治さん
(1977〜)の「青のスパイラル」レ・ヴァン・フランセのために書かれたもの。
  この賞は、ローマへ招聘されて、メジチ家の館に滞在して、作曲できること。メジチ荘から見える青空と鳥の羽ばたきのイメージが自然に浮かんでくる名曲でした。現代奏法を駆使しているが、表立ち過ぎず、鳥のさえずりの強弱をフルート、オーボエ、クラリネットが交互に、ホルンが大きな群れや空気感を表現していく。。。。。。酒井氏は、なんと5つの管楽器の特長をよく使っているのだろう〜!すばらしいすぱいらる。
 「鳥の 旋回」 という具象的であり、抽象的な表現まで、見事だ。
つまり、後半では、ホルンが右手の操作でピアニッシモで連続的に、細かにしかも高音で、ころころと旋回を続けるのですから。。。。 バソンも、そうです!
  ロビーで「あのホルンのピアニッシモのころころ回るような表現はどのように楽譜に?」と尋ねました。
『p とそのそばに!」だけなんだそう。「みなさんが素晴らしいので、いいものにしていただきました」そうですね。(^:^)
酒井氏は、その前にエリザベートの作曲賞を受賞した後、いずみシフォニエッタ大阪飯森範親指揮で演奏されていた方。今回、パユが作曲家を大きく手招いて、ステージの皆が賞賛。お互いに時間回数は少ないながらも信頼のコンタクトが取れているのでしょう。 
最後は、プーランクの六重奏曲 これも模範的大曲です。エリック・ル・サージュのすごさを再認識して、
5種の管楽器の名手たちにまたまた魅せられた一夜。
お隣の方と一致して、お互いに少しお話しながら、拍手をするのは、とても楽しいものでした。
  s 君とお母さんにも再会。 
また、市民オケオーボエ首席の方に声をかけられ、サイン会の行列をみながら、とれとれの感想を話しあってました。 
 
CCE20161030_2.jpeg


 
CCE20161030_3.jpeg



posted by きりん at 16:09| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート聴き歩き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月29日

 スピドンのチャイコフスキー pf 協奏曲 第一番 と プロコフィエフ アレキサンドル・ネフスキー  A. ブリバエフ 

聴きに行くコンサート! 昨日は、センチュリー交響楽団定期。楽団の方と10月10日豊中市文化芸術センターこけら落とし公演のこと、よき可能性ありの音響とオケのバランス、反響板壁面と緞帳コンセプトの素晴らしさ、空港都市豊中市にふさわしいホール、2階デッキがいいロケーションであることなど、話しが弾む。 このホールがセンチュリーにとっても、豊中市民にとっても、よいマッチングに違いない。

 さて昨日のチャイコフスキーピアノ協奏曲第1番変ロ長調  エフゲニー・スドピンは、 ほっそりイケメンピアニストさん。経歴はプログラムにある通り。 アムステルダムコンセルト・ヘボー、 ライプチッヒ・ゲヴァントハウス 
 チェコフィル、ロンドンフィルなど トップオケと共演。 ネーメ・ヤルヴィー、シャルル・デュトワ、アシュケナージなどの棒で共演。 
  「21世紀の偉大なる潜在的なピアニストの一人」
 名曲をどう弾くのだろうか。
 最近は、とにかくデジタル的超高速演奏というのがふさわしい。昔だって、名演奏家の古い映像でも、超がついてる演奏なんですが、21世紀のピアノ音色も超クリスタル。
  第一楽章初めに「おっと、ミスタッチ」。珍しいですが、勿論止まることもなく、よどみもなく。
逆に、初めに分かり易いミスタッチをしてもらって、くすっと笑えて良かったと思うくらい、超高速演奏なのでした。 私的感想。
  アンコールは、スカルラッティ。全く異なる曲を持って来たところがオシャレ!
  古楽の詩情豊かな、旋律を天上に飛翔するように美しい音色に拍手もすぐにはできないほど。

 サンクト・ペテルブルグには、アレキサンダー・ネフスキー大通りの突き当たった広場にその英雄の騎馬像が堂々と立っている。14年前の五月、ホテルモスクワの部屋から見下ろしていた。 そのすぐ隣、有名な芸術家が眠っている墓地の記憶が甦る。ドストエフスキー、チャイコフスキーに、ボロディン、ムソルグフスキー。プロコフィエフも眠っていたかどうか。 朝、ロシア正教会の礼拝堂にも入った。三々五々祭壇前にひざまずいて同じ聖なる箇所にキスをする信仰儀式。
 この曲の舞台となるネヴァ川は、ロシアのベネツアと言われるサンクトブルグの象徴と言ってよい。5月下旬であっても、汚れで淀むというのではなく、エカテリーナ女帝冬宮エルミタージュの前は、墨のような暗黒色であった記憶がある。風がまだ冷たく小さな雹が道路に列をなすように転がっていた。さて、この英雄とロシアは、モンゴル、スエーデン、ドイツ騎士団、と戦って勝利した。港突堤には、スエーデンの船の頭部を切り取って戦利の象徴としているのを見て、あっけにとられたことも。今から思えば、カラフルなスエーデン船を小さくしたレプリカだったと思うので、テーマパーク的なのかもしれない。そう思うことにしましょ。
  さて昨日のザ・シンフォニーステージは、合唱団は大学とオケ付きの合唱団でハイレベル。字幕もシンフォニーの壁に直接スライド映写しているのです。 しかし読んでも戦争の勝利の内容で、追いかけるのもしんどくなってました。 1938年のエイゼンシュテインの映画の同名作品(様々な角度からモンタージュした独特の映像)にプロコフェフが映画音楽として作曲。昨日のは、勿論コンサート用に新たに作られたもの。7曲もあるカンタータ。
  6曲目にメゾの小山由美さんが上手から黒のドレスでゆっくりと登場。死者を弔うが、合唱は、むしろ偉大なロシアを讃える詩。 ロシアはルーシと発音されている。
  音楽通で定期会員さんのkさん、「ネフスキー、この曲をどう受け止めたらいいのでしょうね」という塩梅。 私「管弦楽のところ、後半は、現代的というか管弦の使い方面白かったですね。」これがロシア勝利後、軽い笑いの表現のところだったらしい。 
 ブリバエフはこの大曲を、よく引っ張っていましたよね。中々取り上げない曲です。
 以前、リハ中の肖像画を差し上げたらとても喜んでくれたので、(もちろんセンチュリーを初めて振った「ラ・ヴァルス」でファンになったのですが。)会いたいと思いましたが、楽屋口に行かず。
 ロビーは、常連ファンと楽員さんたちで一杯。喜ばしきことです。若いピアニスト友人と一緒でしたので、そばで出会ったチューバのkさんとこけら落とし公演の良き事を話し、パーカっションのyさんと挨拶交わし、イングリッシュホルンのkさんに「よかったわ」(ホントにいい音です)って笑顔で辞して、コンサートの余韻を友人と語り合い。
   音楽は、お薬です。
  
 
  
 
CCE20161029_2.jpeg

 
 
posted by きりん at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート聴き歩き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月10日

サロンの役割 隙間にでも サロンの役割    チェンバロを弾く場所を探している方が、最近多くなっています。

  海外在住で、一時帰国して演奏会をしたい方が、見つけてくださっている。
 すごい時代です。御聴きしていると、やはりどなたかが教えてくださったという。そのどなたかというと、ノワ・アコルデ音楽アートサロンがお呼びした方だったり、どこかで繋がっていることが多い。
  留学できる環境に育った方が多いとはいえ、異国での演奏活動を続けるのには、かなりの覚悟や努力、忍耐力etcに運を掴む能力も必要でしょう。チェンバロ常設は少ない関西で、お役に立つことが出来るのは、有り難いことです。 
  先日来、 M氏から「サロンを10年も続けるということは、誰もが出来る事ではない。ものすごく音楽家の為にしてきてるやないか〜」と励まされました。 
  10年を振り返ってみると何をしていたのかと時間の早さばかりが見えてしまいましたが、小さくても役に立つことしていると実感した朝でした。
posted by きりん at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月01日

  心が震える。。。。。トン・コープマン& アムステルダム・バロック管弦楽団 J.S.バッハ 管弦楽組曲 第3番 ニ長調他

生の演奏は、いろいろとこちらにもハプニングありで、間に合わないと思って入ったら「これから始まります」とレセプショニストさんの案内で。左通路 前から7列目くらいに滑り込む。まだ演奏者入場されないので、呼吸も整えて待つ事ができました。
  終演後、久しぶりに出会った古楽ファンの方とは感想が違いましたが、今日の一番目のプログラム
 管弦楽組曲 第3番に鷲掴みされたよう。
 ヴァイオリン 2プルトだったかしら。それに女性コンサートマスター。(間違えていたらすみません)
 ヴィオラ 2本 チェロ 2本 コントラバス1本 ティンパニー1 
  管楽器が
  オーボエ (この曲は2本だった?よく見えなかった)にファゴット1本 トランペット3本 編成

 前へ天井へ突き抜けるバロック・オーボエと 同じくピリオド・トランペットのなんという神々しさでしょうか!
  トランペットの構えが、ピリオド楽器でも違うのですね。前の席なので、トランペットの先が見えて来ないのです。なんと”アサガオ”を下に向けて両手で楽器を持って吹く奏法。左手だけで楽器を持って右手を腰に当てて、バランスをとる奏法とは異なります。 7年前の2月末、アムステルダムへ行く前日に聴いたのですが、その時は、どうだったかしら。こんな記憶の持ち主が書いています。
 下を向けて吹いているのに、天空に高らかに広がる黄金の美しい響きに圧倒されます。
2楽章の Air の弦の美しさに加えて全てが透明で、”バッハ信仰”の世界に包まれて行きました。
  どこからともなく”感謝”の気持=(滑り込みセーフの意味は勿論)が湧いて来て、心が震える体感でした。
 マエストロ コープマンの指揮とコンサートマスターのとびきりのヴァイオリンが、なんの逡巡もなく引っ張って、壮大に繊細に進行。
  二曲目 シンフォニア ニ長調から 
Q列目(ホール後列)に移動 ブランデンブルグ 第4番 二本のソロリコーダーとソロヴァオリンがリード。
 
 後半 ブランデンブルグ 第3番 ト長調 弦 ヴァイオリン ヴィオラ チェロ に通奏低音のチェンバロがよく聴こえてきます。いつものチェンバロとは違うのは歴然で、色は黒っぽく、ねじり細工の脚が数本繋がって支えている楽器です。 編成も弦がこの位だとバランスがよいのでは?
 モダンの弦楽器で数も多いとチェンバロは太刀打ちできない。脱線しましたが。

 カンタータ 第42番 
 管弦楽組曲 第4番 ニ長調  オーボエ3本 トランペット 3本 ファゴット1本 ティンパニー
 弦楽 通奏低音 
  華やかな編成で 終曲 オーボエ、ファゴット が素晴らしい。 
   
   久しぶりにあったSさん、声楽のSさん、鍵盤奏者の Oさんとロビーで会い、音楽の話に集中
 コープマンさんのサイン会に参列することになりました。二回も。
なので、黙しているのもおかしいと思い、9年前にデン・ハーグの王立音楽院訪問(Tさんへのメッセージ必要で)したこと、ポストボックス発見など、どうでもいいことですが、お話ししました。もうリタイアされているとのことでしたが、わかわかしいバッハ演奏。この合奏団に日本人でしょうね。ファースト VN, 女性 ヴィオラ 男性
他にもう一人おられたようで。ベルギー、オランダ留学の60年終りから70年代初め80年代そして90年ミレニアムと続いているのでしょうか? 

 それはともかく、サロン主宰しているいないに関わらず、音楽に集中して聴けることに感謝です。


 先日の消防訓練でもらったパンフ類を近くの消防署送ってもらっていたので取りに行き、欠席の方に配り歩いて、最後にご近所の中華飯店へ。飲茶をいただくとお正月からお休みだった奥さんが、復帰されて、元気な笑顔で働いておられ、「おめでとうございます」
またいい笑顔が返って来て、ご近所巡りって大切。配るのもさせていただけることに感謝。 

 
  

 
posted by きりん at 22:47| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート聴き歩き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする