2014年10月28日

一日旅を二つの映画でサンドウィッチ。えっちゃんとマルタ

 長年の倣い性からちょっと外れた気分になって、映画を3日間で2本も見ました!一つは旅をする前日の夜8時から。
もう一つは、旅から帰って、こちらは、衝動的に。
 どちらも主人公が60代後半から70代前半の女性。
前者は、小説が土台にあっての映画化。主役は、初めてこの映画の企画をしてモントリオール国際映画祭で審査員特別賞グランプリ。エキュメニカル審査員賞に輝いた吉永小百合さん。主人公はなんと「悦子さん」、「エッちゃん」と呼ばれている。
 後者は、全くのドキュメント。撮るのは、実の娘でこの映画の監督。撮られるのは、当代希有の天才ピアニストマルタ・アルゲリッチ。。。
 マスコミや評論家のインタビューではなく、ほとんどが母と娘の日常と舞台の裏側だ。監督の3番目の娘の出産を見届けて病室を出て無造作に携帯電話で友人か誰かに知らせているマルタの何気ない仕草。のっけから引き込まれてしまった。想像していたピアノステージと喝采のドキュメントとはまるで違っていてドラマなのかと一瞬思うほどに深い。
 説明は不要だが、一番目の娘は、養育院に入れられていたことが分かるが、唯一ヴィオラ奏者になっている。エキゾチックな美人と姉をたたえている末娘監督。そのヴィオラ奏者のリダは母を恨んだような形跡はここでは現れない。いえそれどころかいつも母を慕い続けて演奏家になったのではないかと思うくらい優しい瞑想的な女性。ピアノ五重奏で後ろから娘をほほえみをたたえて見ているマルタはほんとうに綺麗でものすごくやさしい。 二人目は明晰で美人。唯一幼い頃から母と父と暮らした普通の家庭写真があるが、成熟した女性の趣を感じる。葛藤はそれぞれにあったことでしょうが、70を越えた母マルタと、大人になった娘達は庭草に横たわり、ペディキュアの色を何色にするか、ままごとのように屈託なくおしゃべりしてるシーンが最後にあって、女4人の会話と表情が素敵でした!
 マルタは娘と会話して、答えられない質問にもいつもあとには素晴らしい笑顔を返している。 
  天才ピアニストだからできる、許される?人生なのだろうか? 正直で自然体で、毎日付きっきりの母親とは反対に見事に子育て(?)と音楽に生きているマルタに圧倒されて、ピアノそのものと同じく脱帽でした! ドキュメントを越えたストーリー。 旅の疲れなどなく、むしろ火種をもらったようでした。
  吉永さんの映画は、映画館へは億劫な私にしては「母べえ」「北の零年」「おとうと」と結講見ている。日本の今、シニアにならんとする近隣男女の思慕が言葉とひかえめなお辞儀や仕草で海外の人にどこまで共感できるのだろうかと思うけれど、周りの人々とのメルヘンのようでいて、高齢化社会日本のシニアの切実なテーマも入っていたのは興味深いことでした。
posted by きりん at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | こころ旅  | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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